桜・サクラ・さくら



















〜完全企画倒れ企画〜
サクラビスクの謎にズームイン!?



初めから引用で始めさせていただきます。
以下、16号緑青より:






和製ビスク

大正から昭和にかけて、ドイツやフランスからビスク(磁器製のヘッドの人形)が入って来たが、 日本でもそれを真似て輸出用に昭和の初期頃から製作するようになった。 これが和製ビスクである。シノダやモリムラなどがメーカーとして有名である。その中でも、 黒目黒髪の横にするとママーと鳴く小ぶりのママー人形は、とりわけ人気を博し「さくらビスク」 もしくは「さくら人形」と呼ばれた。大きなつばの帽子をかぶり、サテンや縮緬の洋服を着た姿は 何ともアンバランスで愛らしいものである。寝かせると目を閉じ、起こすと目を開ける、 おすわりタイプの人形がほとんどである。

(マリア書房 緑青 vol.16 32ページより)





以上、サクラビスクの定義が簡潔に説明されています。
「おかっぱの黒髪に白い肌、黒目勝ちの円らな瞳」、というのがサクラビスクの一般的概念ではないでしょうか。
サクラビスクの最近類が西洋のビスクと日本の市松人形であり、 少々大げさのようですが、東西両極の材質の微妙、且つ絶妙な融合がサクラビスクなのだろうと思います。

別ページで紹介した自由人形のボディ形態も同類の派生に変わりはありませんが、 サクラビスクは更にお顔にも様々なバリエーションがあり賑やかです。



*独断的サクラ類型一覧*

<工房>
●山大
●シノダ
●SK
●その他(*註1)

<肌質>
●ビスク
●ビスクの上から胡粉、又は桐塑(*註2)に胡粉

<瞳&ウィッグ・コンビネーション>
●黒のグラスアイに人毛ウィッグ
●黒のグラスアイにすが糸のウィッグ
●ブルーグラスアイ(瞳孔有)にブロンド、又はブラウンのモヘアウィッグ
●ブルーグラスアイ(瞳孔無)にブロンド、又はブラウンのすが糸のウィッグ
●ドームヘッドに描き髪(男の子)
●材質不明の黒のスリープアイに人毛、または黒すが糸のウィッグ(*註3)
補足:皆スリープアイ。黒目の子には瞳孔が無く、濡れたような漆黒

<口元>
●クローズド・マウス
●オープン・マウス(通常二枚ティース有)
●オープン・マウス(ティース無)
補足:ブルーアイの子は大抵オープンマウスに歯があるようです

<ボディ>
●5ピーズ・ベビータイプ(肘、膝に緩やかなカーブ有)
●5ピース・子供タイプ(肘、膝が真直ぐ)
●オールビスク
●市松人形タイプ(*註4)
●自由人形もどき(*註5)




これまでオークションなどで見かけたサクラ類型を思い出せるだけ列挙しました。
なにしろ粗末な記憶力ですので、抜けている部分、加えるべきタイプが他にもあるのではないかと思います。 もしお気づきの点がございましたら、お知らせいただければ幸いです。

*註1= ここでいう「その他」とは、現在残存数が少なく、ヘッドマークから工房名の判断ができないサクラビスク全般を指します。 三越ドールやFY(ヤマト)、モリムラのお人形は、このページでいうサクラビスクの範疇外とさせていただきました。ご了承ください。

*註2= 桐材の鋸屑と正麩(しようふ)とを練り合わせた、粘着力の強い素材。土の粘土に比べ細部の再現性がよく、木のように表面を彫刻することが出来る。 市松や木目込み人形に使用されます。

*註3= ガラスではなく、謎の素材のスリープアイ。黒目部分にはややざらつきがあり、艶も少なく、何より白目部分がありません。 今のところ原料不明です^^;)。詳細は以下にあります。

*註4= このタイプが存在することは分かっているのですが、首のコネクション、ショルダープレートの有無など未確認です。情報お待ちしております!

*註5= 「もどき」では少々語弊があるかもしれませんが、今回このボディをご紹介したく、このページを作りました。詳しくは次ページをご参照ください。














- variation analysis .1 -




画像提供:いっけさん
いっけさんからの新情報により発覚しました目のタイプです。

それでうちの子たちの目を繁繁と見ましたら!ああ、花園さん(次ページ参照)がこのタイプでした!

ロッカー部分から目まで全て同じ材質で、表面に出る部分が黒に、瞼とロッカー部分に肌色が塗られています。 グラスアイを作る手間を省いた、画期的な瞳です(笑)。 やっぱりサクラビスクは侮れません・・・・

左のお写真はいっけさん宅のさくらちゃんと、そのヘッド内部です。
そして下のお写真は同じくいっけさん宅のチャイナカップルちゃん。
この子たちもさくらちゃんと同じくノン・グラスアイタイプだそうです。 ちなみに、うちの18cmのチャイナカップルはグラスアイでした。


画像提供:いっけさん











- variation analysis .2 -




画像提供:ちゃぼさん
左はちゃぼさん宅の洋風サクラビスクちゃんたちです。 上の子は瞳孔のあるブルーアイにふわふわウィッグ、そして歯が二枚。

下の子は御肌が艶やかに彩色されたタイプです。 洋風の子でペイントのお肌は珍しいですね。ちゃぼさんによると、胡粉かどうかは不明とのことですが、とても艶やかで綺麗です。





そしてこちら(↓)はいっけさん宅のまりあちゃん。
まりあちゃんもペイントビスクで、ヘッド、トルソ、脚が一体のビスク。両手はコンポジションと、面白い組み合わせです。 そして瞳は瞳孔の無い、珍しいグラスアイです。
画像提供:いっけさん










- variation analysis .3 -


こちらもBBSで、いっけさんにお知らせいただくまで忘れていました珍種(?)の子たちです。 目、何でできているのか全く分かりません。粘土、蝋、桐塑、にかわ・・・何なのでしょうか。
変色してしまったのか、どうなのか、確かに目元が恐いです(笑)。
ここまで書いて思いましたが、やっぱりきっと変色したのですよね?この色合いが元からだとしたら、当時だって需要幅が恐ろしく狭そうです。
慣れてしまうとなんともないのですが、妙に落ち着きの無いザシキワラシのようで、 夜中にウロウロし、朝場所がかわっていたとしても、全く違和感がないだろうと思われるカップルです。












   人形の画に
物言はぬ土人形のゑがほこそ
   世わたる道のしるべなるらめ

− 永井荷風 断腸亭日乗より−













以下、次ページより、うちに居るサクラ族の子たちを紹介させていただきます。











写真、情報をご提供くださりました いっけさん、ちゃぼさん ありがとうございました♪







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